老後を見据えた趣味づくりとして麻雀を始めてみたんですが、まんまとハマってしまいました。麻雀は「健康麻雀」という言葉があるほど、ボケ防止につながる 頭を使うテーブルゲームです。
私は”雀魂”というアプリでプレイしているのですが、自身の雀力向上のために麻雀AI「Mortal」のサイトを活用しています。(※雀力=麻雀における戦闘力のこと)
DMM版雀魂の牌譜検討を行う際にひと手間必要だったので、覚書として残します。
はじめに
麻雀AI Mortalとは?
「Mortal」とは、麻雀AIの一種であり、半荘戦の牌譜を読み込ませることで、牌譜検討を無料で行ってくれる優れものです。
◇序盤の組み立て方は正しかったのか?
◇より良い牌効率を求めるためには何を切るべきだったのか?
◇不用意な振込み(放銃)をしてしまっていないか?
など、麻雀で強くなるための気づきをプレイヤーに与えてくれます。
なぜ牌譜検討をする必要があるのか?
牌譜検討を行うことが、雀力の向上につながるからです。
◇捨て牌の選択を誤り、向聴(シャンテン)数を戻してしまった
◇他家に放銃してしまった
◇鳴く/鳴かないの選択で勝敗が分かれた
上記のような経験を通して、同じミスをしないように改善を繰り返すことで雀力が向上していきます。
※向聴(シャンテン、テンパイまでに必要な牌数)
初心者のうちは、自分のプレーが正しい選択だったのかどうか判断しずらいです。そのため、牌譜検討は強い人と一緒にできるほど効果的です。しかし、強い人に牌譜検討してもらえる機会はなかなかありません。
無料で使える牌譜解析AI「Mortal」を活用しよう
そこで、無料牌譜解析AI「Mortal」の登場です。
「Mortal」を使えば、「○局目の△巡目では、AよりBを切るべきでした」といった反省点を教えてくれます。
牌譜検討を繰り返していくうちに、見落としがちな役や、副露(フーロ、鳴くこと)タイミングの良し悪しが分かるようになり、効率よく雀力を向上させることができるようになります。
※副露(フーロ、鳴くこと)
麻雀AI「Mortal」の使い方
「Mortal」の使い方の流れは大体以下の通りです。
- 麻雀AI「Mortal」のサイトにアクセスする
- 解析したい牌譜URLを入力する
- 簡単な細かい設定を行い、解析を開始する
- 解析結果を見やすくする
- 反省点を探す
順番に見ていきましょう。
1. 麻雀AI「Mortal」のサイトにアクセスする
まず、Equim氏, 新篠ゆう氏, EDWARDH氏 の御三方によって運営されている麻雀AI「Mortal」のサイトにアクセスします。
「Mortal」はEquim氏が開発した麻雀AIで、GitHubでその全容が公開されています。ブラックボックスにせず、全世界に公開しているの凄すぎますね。
ContributorsがEquim氏以外にも4名いらっしゃいますが、どのように共同開発されているのかは不明です。
2. 解析したい牌譜URLを入力する
「Mortal」のサイトにアクセス出来たら、解析してもらいたい牌譜のURLを入力します。
本記事では、DMM版 雀魂の牌譜解析の仕方を紹介します。
- 雀魂のホーム画面下に表示されている”牌譜”アイコンをクリック
- 解析してもらいたい対戦logの”シェア”ボタンをクリック
- ”匿名シェア”に☑を入れ、URLをコピー
- URLが「https://…」で始まるように、「雀魂牌譜:」を削除
- 「https://dmc.mahjongsoul.com…」⇒「https://game.mahjongsoul.com…」に書き換え
- 「https://game.mahjongsoul.com/dmm/index_pc.html?paipu=…」赤字部を削除
- 1~6の手順で作成したURLを「Mortal」の ”牌譜URL(天鳳、雀魂)” にペースト
以上の手順で、牌譜URLの入力は完了です。続いて、牌譜検討結果を出力していきます。
3. 簡単な細かい設定を行い、解析を開始する
対戦開始時(東1局)での自家の情報を入力して、送信ボタンをクリックしましょう。1分以内ぐらいで牌譜検討結果が出力されるはずです。
ここまでの手順をまとめると以下のようになります。
送信ボタンをクリックした後、下図のように解析が始まれば、成功です。
4. 解析結果を見やすくする
解析が完了すると以下のような画面になりますので、諸設定をします。
◇横向
◇差分のみ
が見やすくオススメです。
また、ページを保存しておくと、すぐに牌譜検討結果を表示できるようになるので、あとから見返したい人は保存しておくことをおススメします。
上記設定が終わり次第、反省点をさがしていきます。
5. 反省点を探す
いよいよ、反省点を探していきます。
解析結果を下スクロールすると、以下のような画面が出てきます。
〇巡目における「手牌」「自摸牌」「プレイヤー打牌」「Mortal打牌」が表示されます。
また、”▶詳細”をクリックすると、Mortalが何%の確率で捨て牌を選択しているのかを確認することが出来ますので、Mortalの選択と差分があるところを重点的に確認することで、牌譜検討を効率的に行えます。
「Mortal」の利用における注意点
Mortalを利用するにあたって、以下の注意点に留意する必要があります。
- なぜMortalがその捨て牌を選択したのかは教えてくれない
- 勝敗だけに囚われない
注意点1:なぜMortalがその捨て牌を選択したのかは教えてくれない
Mortalは、捨て牌の選択率を教えてくれますが、どのようなロジックでその捨て牌が選ばれているのかまでは教えてくれません。
したがって、Mortalと自身の選択の差分がなぜ生まれているのかについては、自分で考察する必要があります。
「牌効率を考えると、確かに自摸牌を即切りせずに字牌をまず切るべきだった」
「相手のリーチに対して、安全牌や筋の判断がまちがっていた」
といった理論については、汲み取っていく必要があります。
注意点2:勝敗だけに囚われない
Mortalは最善の選択を提示してくれますが、
・100%勝てるようになる
・放銃率が0%になる
といったことはありません。あくまで最善の選択を提示してくれるだけです。
たとえば、相手に振り込んでしまい1位から4位に落ちてしまった対局があったとします。
その牌譜データをMortalに読み込ませた時に、「Mortalも同じ選択で振り込んでしまっていた」のか「自分が安全牌を見逃していただけ」なのかを確認する必要があるということです。
麻雀は不完全情報ゲームであるため、最善の選択をし続けたとしても、負けることもあります。
上記のことを考慮しつつ、
・自分のプレイング精度を高めることに徹する
・過度な期待をし過ぎない
ようにして、Mortalを有効活用していただければと思います。
よくある質問
麻雀AI「Mortal」を使う上で、よく出てきそうな疑問をQ&A形式で残します。
Q. エラーで牌譜検討結果が表示されないときはどうしたらいいですか?
表示されたエラーコードに応じて、以下の対応をしてください。
Mortalで牌譜検討をしようとしたときに、以下のエラーが表示されるときがあります。
ここでは、各エラーに対する解決策をメモっておきます。
”url does not belong to either tenhou or mahjong soul”と表示されたとき
入力したURLが間違っている可能性があります。こちらの手順をご参照いただき、URLが間違っていないか確認してください。
また、匿名シェア☑を入れたり外したりもしてみてください。※どちらかじゃないと読み込まれない場合がありました。
”…:failed to download game log”と表示されたとき
URLのダウンロードに失敗しています。
「Mortal」のサイトを新しいタブで立ち上げなおして、再度牌譜URLを読み込ませてみてください。※ブラウザバックやリロードをした後だと、エラーが表示される場合がありました。
上記手段でも解決できない場合もあるようで、その時は牌譜データをDLする必要があります。
@Kenta_Kobayashi氏によって、専用の拡張機能が公開されていますので、活用させていただくのが良いかと思います。
Q. 「Mortal」を対局に参加させたいです。どうしたら参加させられますか?
雀魂では麻雀AI「Mortal」を、対局に参加させることは出来ません。
※天鳳なら部屋に呼び出すことかできますので、Mortalと対局したい人は天鳳をプレイしましょう。登録者530万人越えのオンライン麻雀です。
Q. 同じ麻雀AIに「NAGA」がありますが、違いは何ですか?
大きな違いは料金とデザインです。
「Mortal」は無料で利用できますが、「NAGA」は有料です。
NAGAでは、月額500円~、10半荘分の譜面解析が可能です。また、UIも非常に優れており、デザインの面や使いやすさでは、MortalよりもNAGAの方が優れています。
気になる方は、平澤元麻雀プロの解説動画をご覧ください。
より詳しくNAGAについて知りたい方や、NAGAを使ってみたい方は、こちらの公式ページからどうぞ。
まとめ
本記事では麻雀AI「Mortal」の使い方とその注意点について紹介しました。
牌譜検討は上級者が行うイメージがあるかもしれませんが、初心者だからこそ、自分のプレイングを見返すことで得られるものは大きいです。
Youtubeや書籍で得た知識を、実際に麻雀を打っている時に発揮できているのかどうかの確認にもなりますので、今後の麻雀の勉強や上達に「Mortal」を活用してみてはいかがでしょうか?
ブックマークするかどうかはお任せしますので、よろしければもう一つ、StrixHiroの記事をご覧いただけると非常に嬉しいです。
以上、StrixHiroでした。
参考文献・関連リンク
◇Mortal開発者 Equim氏のSNS等 (Twitter, GitHub, 天鳳)
◇Mortalフロントデザイン開発者 新篠ゆう氏のSNS (Twitter, YouTube)
◇Mortalインフラストラクチャ支援者 EDWARDH氏のSNS (Twitter)